武田薬品は22日、癌化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌の治療薬として「フリュザクラカプセル1mg、同5mg」(一般名:フルキンチニブ)を新発売した。適応を含む転移性大腸癌の5年生存率は17%で、同剤は新たな治療選択肢となる。
同剤は、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)1/2/3を標的とする経口抗癌剤で、腫瘍に発生する新生血管を抑えることで、効果を発揮する。1日1回5mgを3週間連日投与し、その後1週間休薬するのを1サイクルとして投与を繰り返す。薬価は1mg:5139.40円、5mg:2万3866.90円。
同剤はグローバル第III相試験「FRESCO-2」に基づき申請された。同剤と最良の支持療法(BSC)群は、プラセボとBSC群と比べ、統計学的に有意で臨床的に意義のある全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)の改善が示された。