
ノボノルディスクファーマは1月30日、世界で初めての週1回投与の基礎インスリン製剤「アウィクリ注フレックスタッチ総量300単位」(一般名:インスリンイコデク遺伝子組み換え)を新発売した。これまでの基礎インスリン製剤は1日1回だったが、週1回投与の同剤により、患者の利便性や毎日注射を打つ心理的負担を軽減することが期待される。
薬価は300単位1キット2081円。用法・用量では初期は通常1回30~140単位を投与。他のインスリン製剤との併用する場合、他の製剤の投与量を含めた維持量は通常1週間あたり30~560単位と定めている。
患者は、薬液が予め充填された同剤から薬液量を10単位ごとに300単位までダイヤルで調整し、投与することができるようになっている。
日本を含めた治験では、1日1回のインスリン製剤を比較して非劣性を検証された。
ノボは同日、都内で発売記念会見を開き、杉井寛副社長は、患者のほとんどがインスリン注射なしに血糖管理をしたいとの希望を持ち、アドヒアランスには「治療回数がアドヒアランスにかなり大きな影響がある」と説明し、週1回投与製剤の優位性を示唆した。
キャスパー・ブッカ・マイルヴァン社長は会見で、「簡便かつ安全で忍容性が高く有効性が証明された初の週1回投与のインスリン製剤を市場に送り出せることを、非常に嬉しく思う」と話した。