基礎的医薬品、安定確保医薬品カテゴリA・Bの全てのカテゴリーで医薬品卸の配送コストが販売価格を上回る不採算状況に陥っていることが、厚生労働科学特別研究事業「医療機関・薬局の低密度エリアにおける医薬品供給の実態とコスト分析」(研究代表者:青山学院大学経営学部・経営学研究科東伸一教授)の研究で明らかになった。基礎的医薬品、安定確保薬A、同Bにおける販売価格に対する平均流通費用率は107.4%、105.0%、102.9%となり、販売額ベースで不採算品目比率の高い基礎的医薬品で高い平均流通費用率であることが判明した。
主要医薬品卸7社から、3カテゴリそれぞれの品目の仕入原価、販売管理費、販売価(卸売販売価格)のデータから対販売価の流通コスト比率を算出した。
流通不採算品目の割合は、基礎的医薬品が品目数ベースで77.9%、販売額ベースで81.5%、安定確保薬Aが77.8%、73.1%、安定確保薬Bは62.7%、45.4%となり、医薬品卸の配送コストとなる平均流通費用率は、流通不採算品目の割合が高いほど高い結果となった。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。