有限責任監査法人のトーマツは、2024年度厚生労働省医政局総務課の委託事業として「病院薬剤師タスクシェアおよび確保・定着/離職防止にかかる調査報告書」をまとめた。薬学生に対する採用活動では、採用活動の前倒し、効果的な情報発信、採用に関するマーケット戦略が重要と強調。自施設の魅力をアピールするためのマーケット戦略については、カスタマーバリュー(薬学生にとっての価値)、コスト(薬学生が費やした学費)、コンビニエンス(薬学生にとっての利便性)、コミュニケーション(薬学生とのコミュニケーション)の4C分析で分解し、アピールしていく必要性を提言している。
報告書では、病院薬剤師に関する課題として、薬局・ドラッグストアと医療機関との薬学生確保の競合を挙げた。薬剤師の採用時期を前倒しする薬局・ドラッグストアとの競合が激しくなる中、「これまでと同じタイミングで採用活動を行っていては学生の確保自体も難しい」と指摘。5年生の段階で既に就職する業界や就職先を決めている薬学生が多い実態から、「5年生への情報発信が必要」としている。
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