テルモは22日、生物多様性を含む自然環境の保全・再生に向けたグループ全体の行動指針として、「テルモグループ自然に関するステートメント」を制定した。同社は今後も、ステークホルダーと協働して地球環境問題に対して積極的に取り組むことで、持続可能な社会の実現に貢献すると共に、同社事業のバリューチェーン全体のレジリエンス強化を目指していく。
同社は、水資源をはじめとした自然からの恩恵を受けて事業を運営しており、また事業活動を通じ生物多様性や生態系等の自然環境に影響を及ぼしている。環境負荷を低減し、自然環境の保全・再生に向けた行動を推進することは企業の責務と考えており、「環境負荷の低減」をサステナビリティ重点活動テーマの一つに位置づけ、その実現のために積極的に取り組んでいる。
今回のステートメンは、こうした取り組みをより一層加速するために、自然の保全・再生に向けた具体的な行動指針をまとめたもの。この指針を基づき、事業活動およびバリューチェーンを通じた自然への依存と影響、それに伴うリスクと機会について評価を行い、重要な環境課題を特定した上で、その課題解決に向けた行動を推進していく。
自然環境の保全や自然に配慮した資源利用の具体策として、▽環境管理活動を通した環境汚染防止▽操業地の新設や変更の際の自然環境への配慮▽「Human?Eco開発指針」を通じたバリューチェーンにおける環境負荷低減▽地球社会と連携した自然環境の保全と再生を含むネイチャーポジティブへの取り組み▽環境に配慮した持続可能な原材料の採用――などを挙げている。
また、同ステートメント制定に先立ち、「テルモグループ環境・安全衛生方針」を改定している。この改定では、自然環境や気候変動問題への対応、資源循環社会の形成に向けた同社の考え方や方針等を反映させている。