持田製薬は1日、膝・肘の関節軟骨損傷部位の修復、臨床症状の緩和を目的とする医療機器として開発してきた軟骨修復材「dMD-001」について、「軟骨修復材モチジェル」として新発売したと発表した。同社が将来の事業の柱の一つと位置づけ、神経再生などを促す材料の開発を進めているバイオマテリアル事業から生まれた初の製品となる。
同機器は膝の3cm2以下、肘の1.5cm2以下の軟骨欠損面積を有する損傷、欠損部位の修復を補助する。高度管理医療機器(クラスIV)で、保険償還価格は117万円。溶液、シリンジからなり、患者の状態によるが、おおよそ1回の治療分がセットになっている。
プロモーションは整形外科領域の医療機器を扱うAUSPICIOUS(アスピシャス)と共同で行う。
同機器は、神経再生の機能を持つアルギン酸ナトリウムを主成分とし、交通事故やスポーツなどで損傷した関節軟骨の治療に使われる。軟骨損傷部に充填されたアルギン酸ナトリウム溶液は塩化カルシウム溶液の添加によりゲル状に固まり、骨髄液に含まれる幹細胞の軟骨細胞への分化に適した環境を形成する。
アルギン酸ナトリウムの製造は、アルギン酸専業メーカーのキミカが行う。両社は連携してアルギン酸ナトリウムの医療応用に取り組む。

















