
UH9100」(左)、「UH9200」(右)
日立ハイテクアナリシスはこのほど、幅広い分野における固体試料の高精度かつ効率的な分光特性の測定を可能とする紫外可視近赤外分光光度計「UH9000シリーズを発売した。同シリーズでは、従来機種「UH4150シリーズ」で定評のある平行光束設計を光学系に採用し、高精度な測定結果を提供する。さらに、偏光子の角度の手動設定の負担を低減する自動偏光子ホールダや、試料の分光特性によって、測定条件を変えて複数回必要だった測定を1回に削減できるマルチスキャン機能で、測定業務効率の向上を実現している。また、自動化機能により、ユーザーの知識や経験に依存しない安定した測定を可能にし、測定精度の安定化を図ることができる。
同シリーズは、従来機種の機能を継承しつつ、さらなる精度向上と業務効率化を実現する機能を新たに搭載している。製品ラインアップは、幅広い波長領域の測定に対応可能な「UH9100」と、InGaAs検知器の搭載により、近赤外域の高感度化によって低透過率・低反射率の測定に優れた「UH9200」が用意されている。
同シリーズの主な特長しては、平行光束設計により高精度な測定を実現していることが挙げられる。従来機種「UH4150」シリーズから継続して光学系の設計に平行光束を採用している。固体試料の正反射測定では、照射する光の入射角の均一性が測定精度を左右する重要な要素となる。入射角にばらつきがある場合、反射した光があらゆる方向に分散して、検知できない光が生じ、測定結果に影響を与える可能性があるが、平行光束では入射角が試料に対して均一となるため、高精度な正反射測定を可能とする。また、入射角の均一性は主に反射率測定だけでなく、拡散性評価やレンズの透過率測定、試料設置を含む再現性の向上においても有効で、様々な目的の高精度な測定を実現している。
また、自動化機能により効率的な測定を実現している。入射角が12度以上になる反射率測定では、光はS偏光とP偏光で反射率が異なるため、偏光子の角度を切り替えて測定する必要がある。正確な測定結果の取得にはそれぞれの反射率を測定する必要で、従来は特定の偏光を透過させる偏光子の角度を手作業で切り換えて測定するため、作業工数が多く時間を要することが課題だった。同シリーズでは、自動偏光子ホールダを新たにオプションに加え、自動化機能を充実させた。これにより、PC画面上で偏光子の角度(0度、45度、90度)を設定することで偏光子の自動切り替えが可能になっている。さらに、試料室の扉の開閉を検知して自動で測定を開始し、作業工数を削減するインテリジェントスタート機能を新たに搭載している。これらの機能を活用することで、従来手法と比べて作業工数を約55%削減、測定所要時間の約18%短縮が実現ししている。
さらに、マルチスキャン機能を搭載している。従来機種「UH4150AD+」に搭載されているマルチスキャン機能を本シリーズにも引き続き搭載している。これまで、試料の分光特性によって、波長ごとに減光板やスキャンスピード、スリット幅などの条件を設定し、それぞれ測定する必要があり時間を要していた。マルチスキャン機能の搭載により、1回の設定で波長ごとの測定条件を細かくカスタマイズでき、例えば透過率が異なる五つの波長範囲を測定した場合、測定時間を約半分に短縮している。これにより、データ取得の効率化を実現している。
ほかにも、大型試料室や多様な検知器のラインアップを同シリーズでも踏襲し、様々な分野・目的での測定ニーズに対応できる。また、従来機種の付属装置は継続して活用でき、既存資産を有効活用した測定環境の運用をサポートする。
同シリーズは、9月2日から3日間、千葉市の幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される「JASIS2026」で、実機およびパネル展示を行う予定にしている。























