栄研化学は10月30日、公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)に申請していた、「エボラウイルス病対策に資する迅速診断システムの開発事業」が、同基金の研究開発プロジェクトとして採択されたと発表した。この事業では、LAMP法の迅速かつ精確な遺伝子増幅が可能である特長を活かし、100日ミッションの考え方のもと、短期間でのプロトタイプ開発完了を目指している。
今回の事業では、エボラウイルス病の原因ウイルスの一つであるブンディブギョウイルス(Bundibugyo virus:BDBV)を対象とするLAMP法を用いた検査薬のプロトタイプ開発を進めていく。同社を研究代表機関として、迅速かつ特異的にBDBVを検出できる診断システムの構築に取り組む。
開発にあたっては、既存のリアルタイムPCR法と同等の感度を維持しつつ、15分で判定可能な仕様を想定している。また、複数のリアルタイムPCR装置で使用可能な検査システムとすることで、専用の新たな検査機器への設備投資を抑えながら、感染症流行時に迅速な検査体制の整備に取り組んでいく。
現在、コンゴ民主共和国とウガンダを中心にBDBVによるエボラウイルス病が拡大しており、10月25日時点で1万0091症例(うち死亡例は4891症例)が確認されており、まさに対応が求められている公衆衛生上の脅威となっている。
また、BDBVについては検査手段が限られており、感染者を早期に特定し、適切な隔離、診療および接触者対応につなげるためには、迅速で利用しやすい検査体制の整備が重要となっている。
なお「100日ミッション」は、新たな感染症パンデミックの脅威を特定してから100日以内に、安全性、有効性および入手可能性を備えた診断薬、治療薬、ワクチンを利用可能にすることを目指す国際的な取り組みとなっている。
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