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【ICHシカゴ会合】ファーマコゲノミクス素案合意

2006年11月14日 (火)

 日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)の運営委員会、専門家作業部会が10月21日から26日まで、米国シカゴで開催された。今回の会合では、「ファーマコゲノミクス」(E15)が素案合意のステップ2に達し、各国で意見聴取が行われる段階になった。また、「遺伝子治療用ベクターの生殖細胞系列への意図しない挿入リスクを評価するための基本的原則の見解」が、コンシダレーション・ドキュメントとして公表されることとなった。厚生労働省が13日に明らかにしたもの。

 既存トピックの検討状況をみると、まずファーマコゲノミクスに関しては、ゲノミックバイオマーカー、ファーマコゲノミクス、ファーマコジェネティクスの定義等がステップ2となり、各国において意見聴取することとなった。

 遺伝子治療用医薬品検討グループでは、「遺伝子治療用ベクターの生殖細胞系列への意図しない挿入リスクを評価するための基本的原則の見解」が合意に達し、“コンシダレーション・ドキュメント”として公表される。そのほか腫瘍溶解性ウイルスの遺伝子治療、ウイルス/ベクターの体外放出評価についても、今後コンシダレーション・ドキュメントを作成することにした。

 「試験法及び判定基準の各局規制当局による受け入れに関するガイドライン」(Q4B)では、各地で行われた意見聴取の結果をGLに反映させる作業が行われ、2007年春にステップ4到達を目指す。「製剤開発」(Q8”R1)は、経口固形製剤に係る製剤開発時の注意事項、工程デザインによる品質の例を、今後も鋭意検討することとした。

 「医薬品品質システム」(Q10)は、製品の継続的な開発など、GLの各チャプターを今後も検討し、07年春にステップ2を目指す。eCTDについては、追加のQ&Aが合意された。

 「臨床安全性データの取り扱い」(E2B)の電子的報告の標準作成については、今後SDOs(Standards Development Organizations)と共同作業を実施するため、トライアルを行うことで合意した。「医薬品辞書のためのデータ項目及び基準」(M5)では、医薬品辞書に必要なデータ項目及び基準について引き続き検討を行い、07年のステップ4到達を目指す方針が確認された。

◇遺伝毒性試験など改訂‐新トピックとして採用

 これに対し新トピックの関係では、今回新たに二つが提案された。一つは「遺伝毒性試験に関する作業部会」が開催され、「遺伝毒性試験」(S2)に関して、in vitro試験の標準的組み合わせと、遺伝毒性を確認するための反復投与毒性試験のエンドポイントについて、今後改定を検討することになった。第二は「臨床試験のための非臨床安全性試験の実施時期に関する作業部会」であり、単回投与毒性試験と遺伝毒性試験等の内容について、改訂を進めることが決まった。

 また、「開発段階における定期的安全性報告の取り扱いに関する作業部会」も開かれ、安全性報告を行うべき範囲等が検討され、来年秋のステップ2を目指すことにした。

 安全性(非臨床)分野全般に関するブレーンストーミングでは、「バイオテクノロジー医薬品の安全性試験」(S6)の改訂に関し、その必要性も含めて引き続き検討することが確認された。「抗癌剤についての安全性試験に関するガイドライン」作成に関しては、今後作成されるビジネスプラン等の内容を踏まえ、新トピックに採択するか否かが判断される。



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