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【米アボット】ソルベイの製薬部門買収‐新興国市場のインフラ獲得へ

2009年09月30日 (水)

 米製薬大手のアボットは、ベルギーの大手化学企業ソルベイの製薬部門を約66億ドル(約5900億円)で買収すると発表した。米国で提携関係にあった脂質代謝異常症治療薬「フェノフィブラート」の全権利を取得すると共に、ソルベイが展開する東欧、ブラジル、アジアなど新興市場の販売網を獲得し、グローバル市場でのプレゼンスをさらに強化する。一方、ソルベイは製薬部門の売却益を化学事業、プラスチック事業に再投資し、事業の集約化を図る。

 アボットは、主に循環器・中枢神経・消化器・二次性副甲状腺機能亢進症などに集中した製品ポートフォリオを展開。特に米国では、脂質代謝性疾患治療薬のフェノフィブラートに関して、ソルベイと提携し、「トライコール」の製品名で販売してきた。一方、ソルベイは、研究開発のフォーカスを循環代謝・神経科学など4領域に集中。スウェーデンのネオファーマを買収し、パーキンソン病治療薬「デュオドパ」を獲得すると共に、2005年にはフェノフィブラートの世界的リーダーであるフランスのフルニエファーマを買収。脂質代謝異常の強力な開発パイプラインと製品ラインナップを獲得し、最大のフランチャイズである循環代謝領域を確固たるものとしていた。

 今回の買収により、アボットはフェノフィブラートの全権利をソルベイから取得すると共に、パーキンソン病、メニエール病、過敏性腸症候群など、ソルベイが持つスペシャリティー領域のポートフォリオを補完することになる。また、ソルベイのワクチン事業を獲得することで、世界的に拡大するワクチン市場に参入。診断薬事業でも、昨年ソルベイが買収したベルギーのバイオ企業「イノジェネティクス」のバイオマーカー、診断薬などのパイプラインとアボットの診断薬事業との相乗効果を狙う。

 さらにアボットは、ソルベイの売上高構成で重要な位置を占める東欧、ロシア、ブラジル、メキシコ、アジアなど、高成長する新興市場のインフラを獲得することになる。これら新興国では、慢性疾患の増加が予想されることから、循環代謝など強力な製品ポートフォリオと共に、アジアや南米などにグローバル展開を加速し、新興市場へのプレゼンスを高める方向だ。

 ソルベイは、化学事業とブラスチック事業への投資拡大を模索してきたが、将来的な事業環境を分析した結果、成長の確保に向けた選択肢として、医薬事業の売却が最良と判断した。今後、医薬事業の売却益を化学事業とプラスチック事業に再投資し、事業の集中化を加速させる。

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