日本新薬の前川重信社長は10日に大阪市内で行った中間決算会見で、血液癌の一種である骨髄異形成症候群(MDS)を対象に開発中の「NS‐17」(アザシチジン)について、国内での第II相臨床試験が間もなく終わり、早ければ年内にも、厚生労働省に製造販売承認申請をする見通しにあることを明らかにした。
同剤は、血液形成細胞DNAのメチル化を阻害し、白血病への転化を遅らせるもの。米国で第一選択薬として用いられている。米国のセルジーンから2006年に導入し、開発を進めていた。
前川氏は「かなりの大型に育つのではないか。海外での売れ行きも好調。この分野にはいい薬剤がなく、患者さんは困っておられる。学会からの要望も強い」と期待した。
08年11月にオーファン指定を受けており、申請後の早期承認も期待されている。