日本衛生材料工業連合会(日衛連)は、今年度前半のマスク生産数量(国内生産・輸入数量)をまとめた。それによると、家庭用・医療用・産業用を合わせた上半期の総合計は17億0717万枚で、昨年同期に比べ3・7倍と大きく伸長したことが分かった。昨年度(08年4月~09年3月)は、総生産枚数が17億7445万枚だったことから、今年は既に上半期で昨年度とほぼ同数の供給がなされた格好だ。
新型インフルエンザの感染拡大を背景に、春先以降は民間企業や官公庁の備蓄用に加え、家庭での購入が急増したことで、4~6月は7億4489万枚、前年同期比307%増、7~9月は9億6228万枚の248%増と、いずれも大幅な増加となっている。
マスク生産数量調査は、日衛連傘下の全国マスク工業会が会員メーカーに四半期ごとに行っているもの。回答社数は、09年3月末が39社、6月末が44社、9月末が52社となっている。
マスクの種類別に、上期(4~9月)の生産数を見ると、「家庭用」は12億0812万枚で、前年上期の2億5548万枚に比べ、373%増と大きく伸長した。内訳は、ガーゼタイプが2777万枚(前年9357万枚)で、197%増、不織布タイプが11億8035万枚(前年2億4612万枚)で、379%増だった。
このほか、「医療用」は3億5094万枚で、180%増、「産業用」は1億4809万枚で、86%増となった。
マスク在庫(国内)数量についても調べており、こちらは「家庭用」が6月末時点で1億0333万枚(65%増)、9月末で1億3603万枚(11%増)、「医療用」は6月末で942万枚(78%減)、9月末で1874万枚(65%減)、「産業用」は6月末で302万枚(58%減)、9月末で480万枚(51%減)となっている。