民主党参議院議員の山根隆治副幹事長は10日、都内で開かれた漢方フォーラムで、「9日に正副幹事長会議を開き、党としては正式に医療用漢方薬の保険適用継続を政府に申し入れることを決めた」と発言。14日の役員会で、改めて保険適用の継続を確認した上で、小沢一郎幹事長から鳩山由紀夫首相に申し入れする方針を明らかにした。
11月11日の事業仕分けに端を発した、医療用漢方薬の保険外し問題は、27万人以上の反対署名運動に発展。長妻昭厚労相も1日の閣議後会見で、「漢方薬は医師が処方をしているものでもあり、直ちに外すことには疑問がある」と、異議を唱えていた。
民主党としても、「統合医療を普及・促進する議員の会」(統合医療議連)を発足させていることから、正式に医療用漢方薬の保険適用継続を政府に申し入れる方針を決定したことで、保険適用の継続に向け、大きく前進する公算が高まってきた。
「27万人の署名は民意」‐梅村参院議員
また漢方フォーラムでは、民主党参議院議員の梅村聡医師も発言し、「適切な医療費を考える議員連盟」で、漢方薬の保険適用継続を提言したことを紹介。「27万人以上の署名は民意」との認識を示した。
その上で、「漢方薬の保険適用を継続する中で、医療現場からボトムアップで寄せられる要望をどう汲み取り、漢方という日本型医療の実践の場を提供していくのが政治の役割」と、支援を約束した。