大幸薬品は今月下旬から、グループ会社の大幸薬品(亞洲太平洋)有限公司を通じ、香港で衛生管理製品「クレベリンゲル」の販売を開始する。置くだけで空間に浮遊するウイルスや菌・臭いを、二酸化塩素分子の力で除去する「クレベリンゲル」に、国外からも高い注目が集まっていることを受け、初めて海外での本格販売に踏み切った。同社では「香港市場は、これまでの『正露丸』で培った販売ノウハウを、最大限生かすことができる。さらに、アジアをはじめとして、今後の海外販売を検討する上でも、最適な地域と考える」としている。
「クレベリン」に代表される大幸薬品の衛生管理製品シリーズは、二酸化塩素が主成分となっている。二酸化塩素は特異的な酸化作用により、ウイルス、細菌、真菌に直接働き、その構造を変化させて除菌するが、常温・常圧では黄色のガスで、従来の技術では液体に溶存させた時に、その濃度を安定化させることが不可能だった。大幸薬品では、今まで実現できなかった溶液、ゲルの中で、安定的な二酸化塩素ガス濃度の“長期保持”に成功(特許技術)し、これにより市販の製品化が可能になった。
現在、クレベリンシリーズ(二酸化塩素を含む製品)は、「クレベリンゲル」「クレベリンスプレー・ミニスプレー」があり、薬局・薬店、ドラッグストアをはじめとした小売ルートで、順調に売上を伸ばしている。
このうち、2008年から一般向け販売を開始した「クレベリンゲル」は、容器内のゲル剤から発生する二酸化塩素分子の働きにより、寝室やリビング等に置くだけで、室内のウイルス除去・消臭が可能な製品。昨年11月末からは、人気子役の加藤清史郎を起用したTVCMも放映し、国内の衛生意識の高まりとも相まって、さらに注目を集めている。
今回、香港で販売するのは「クレベリンゲル」60g、150gの2製品。医薬品や雑品の輸入販売を手がける大幸薬品(亞洲太平洋)有限公司が輸入販売元で、DKSH Hong Kongを販売総代理店として、販売される。