薬味酒「養命酒」を全面リニューアル 養命酒製造

2010年03月03日 (水)

新たな成長事業の具現化が着々と進行

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リキュールの新製品「ハーブの恵み」

 養命酒製造は8日から、酒系市場におけるリキュール類の薬味酒「養命酒」を全面リニューアルし、原料となるハーブをはじめ、パッケージや商品名を新たにした「ハーブの恵み」を新発売する。現在進めている第2次中期経営計画(2007年4月~11年3月)の主要戦略である「新たな成長事業の推進」の具現化の一つで、酒系市場において“心と体を癒す新たなリキュール商品”として、30~50代女性層を中心に新規需要を開拓していく。主力の「養命酒」は、これまで医薬品と薬味酒という、実質的には二つのブランドで展開してきたが、今後は「薬用養命酒」(第2類医薬品)を『養命酒』を冠した唯一の商品として、ブランド価値向上に向けたマーケティング強化に取り組んでいく。

 酒系ルートで販売してきた薬味酒「養命酒」は、09年3月期の売上高は14億2500万円で、ピーク時の約20年前に比べて5分の1ほどと、減少傾向が続いてきた。「近い将来、なくなるのでは」(同社)との危惧から、全面リニューアルを決めたもの。

 「ハーブの恵み」(アルコール分13%)は、薬酒製造で培われたリキュールの浸漬技術を生かし、甜杏仁、シナモン、ナツメ、高麗人参、サンザシ、クコの実など13種類の自然のハーブをジックリと漬け込んだ。ハーブに由来する豊潤で深みのある香り、ほのかな甘みも特徴。パッケージには、使用している13種類のハーブを色鮮やかに配し、淡いクリーム色のラベルに琥珀色の液体が映えるデザインに仕上げた。

 税込み希望小売価格は、1000mL1775円、700mL1281円、200mL378円。1000mLと700mLについては、化粧ケース入り。発売後はTVCMを中心に、インターネットや店頭プロモーションを通じて、商品の登場感を強力にアピールしていく計画という。初年度販売目標は15億円としている。

 同社は04年4月~07年3月までの「第1次中期経営計画」で、養命酒事業のコストダウンの徹底など、収益構造の改善に着手。続く「第2次中期経営計画」で、新たな成長事業の推進、「養命酒」事業の再構築などを進めている。

 その一つとして、医薬品の「薬用養命酒」のニーズの補完を目指し、同社初のドリンク剤「リオン」(指定医薬部外品)を昨年9月に発売した。同品は大正製薬との共同開発によるもので、6種の生薬と4種のビタミン、タウリンを配合した栄養ドリンク。現在は地域限定(福岡、山口、佐賀)での販売で、今後の展開は「慎重に検証してエリア選定などを決めたい」(同社)としている。

 中期経営計画では、「生活者と直接に接する場の展開、一層お客様に近づく施策に力を入れていく」(塩澤太朗社長)考え。そのため、駒ヶ根工場の見学施設(年間9万人強の来場)、ネット通販事業(養命酒本舗)に加え、諏訪市の同社保有地を有効活用した健康生活提案型複合施設「くらすわ」の準備を進めている。

 4月24日にオープン予定の施設は、生活者の“暮らしの和”を意味する「くらすわ(CLASUWA)」と命名した。所在地は諏訪市湖岸通り3の1の30。1階が約100坪の物販施設、約20坪のイベントホール、2階が約100席のレストラン、3階が展望ガーデンとなる。同社では「生薬にノウハウを生かし、健康をテーマとした新たなライフスタイルの提案を行っていきたい」としている。



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