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【CDISCヘルスケアリンク】EDCの課題解決に突破口‐データ取り出し口を標準化

2010年3月31日 (水)

 国際共同治験の加速を背景に、治験データを電子的に収集するEDCの利用は、世界的に不可欠な状況になっている。ただ、EDCを使うメリットが大きいのは製薬企業。医療機関側が電子的に症例報告書(CRF)を作成するためには手入力しなければならず、二度手間になることが問題となってきた。こうした中、臨床試験データ交換仕様の標準化を進める非営利団体「CDISC」と、医療情報システムの標準規格の相互接続を進める「IHE」の共同プロジェクト「CDISCヘルスケアリンク」に注目が集まっている。データの取り出し出口を標準化することで、医療情報システムとEDCの連携を実現。医療機関側の負担軽減に向け、大きなブレークスルーとなる可能性が出てきた。

 医療情報システムとEDCの連携は、これまでも模索されてきたが、直接EDCと接続するためには、医療機関側が電子記録・電子署名に関する規定「21 CRF Part 11」に対応する必要があり、個人情報保護法の観点から難しいのが現状だった。

 一方、「CDISCヘルスケアリンク」は、医療情報システムと臨床試験のデータフローを接続するRFD(データ出力のための情報取り出しフォーム)の構築を目指すというプロジェクトだ。これが実現すると、電子カルテのデータをそのままRFDを介してEDCに伝達し、最低限の手入力で電子的にCRFの作成が可能となる。

 既にCDISCは、医療情報から臨床試験までのデータを標準規格で連結する「BRIDG」プロジェクトを推進。2012年にはISO化を実現し、国際標準規格化を図る計画を打ち出している。BRIDGプロジェクトがISO化されると、CDISCは国際標準規格という公的な位置づけを得る。これは、医療情報システムからデータを取り出すフォームもCDISCが標準規格となることを意味し、CDISCに準拠したEDCに同じフォームでデータを受け渡せることを意味する。

 つまり、医療情報システムとEDCを直接つなぐのではなく、取り出しフォームを介して標準規格でデータを受け渡せるというわけだ。電子カルテからのデータをRFDで伝達することで、従来のEDCでも解消できない医療機関側の入力ミスを減少させ、しかも、手入力の二度手間を解消するブレークスルーとなる可能性がある。

 ただ、これを実現するためには、医療機関側のデータ取り出し口を標準化する必要がある。現在、国内の医療情報システムは、厚生労働省のSS‐MIXが最大の標準となりつつあることから、医療情報システムのデータ取り出し口を、SS‐MIXに標準化できれば、RFDを介してEDCへのデータ伝達が広く実現する。製薬企業などが受け取るEDCは、CDISCに対応していれば、CRF項目の標準規格のCDASHで受け取り、最終的には規制当局申請用フォーマットのSDTMで、申請データを提出すればいいことになる。

 現状では、「医療情報システムのPart 11対応は非現実的であり、治験のEDCではヘルスケアリンクが、一つのブレークスルーとなる可能性があるが、大切なのはデータを出し入れするときの持ち方」(CDISC関係者)とされ、今後の医療機関側の対応が鍵になってきそうだ。




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