TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【キョーリンが中計】15年度に売上高1400億円‐複合展開で事業を「多核化」

2010年05月18日 (火)
山下社長

山下社長

 キョーリンは、2010~15年度までの6カ年中期経営計画「HOPE100-ステージ1」を発表した。子会社の杏林製薬が創業100周年となる23年を見据えた、長期ビジョン「HOPE100」の第一段階と位置づけ、中核となる医薬品事業を新薬群、特許の切れた先発品群、後発品群に区分し、複合的に展開。ヘルスケア事業の“多核化”を進めることで、年平均5%以上の成長を達成し、15年度には売上高1400億円、営業利益200億円を目指す。都内で会見した山下正弘社長は、「中心となる事業に集中し、多核化によって持続成長を考えていきたい」と語った。

 新中計では、医薬品事業を中核とし、ヘルスケア事業の多核化を目指すマルチ・コア戦略を打ち出した。医薬品事業は、複合的な事業展開を推進。新薬群は、主力の気管支喘息治療剤「キプレス」、過活動膀胱治療剤「ウリトス」、14年上市を計画する気管支喘息配合剤「KRP‐108」を合わせ、売上高500億円を目指す。研究開発では、前中計で掲げたグローバル創薬システムの構築に課題を残したことから、プロセス改革に着手。さらに、欧州・米国の創薬拠点の機能を見直し、創薬ネットワークを再構築する。

 また、特許が切れた先発品群は、去痰剤「ムコダイン」、潰瘍性大腸炎治療剤「ペンタサ」等のライフサイクルマネジメントを進め、09年度と横ばいの売上高500億円を維持。キョーリンリメディオの後発品群は、卸販売ルートを杏林製薬に統合。生産体制の最適化や原価率の低減を図ることで、09年度86億円の売上高を200億円に引き上げる。さらに、バイオ後続品に参入するため、他社との提携も検討する。山下氏は「外部との連携によって、スケールメリットが働く仕組みを作っていきたい」と述べた。

 一方、ヘルスケア事業は、スキンケア事業でアジア展開を視野に入れると共に、医療用医薬品事業の周辺市場をターゲットに新規事業を創出し、売上高200億円を目指す方針。山下氏は「検査薬やデバイスなども含め、幅広く検討したい」との考えを示した。

 長期ビジョン「HOPE100」では、16~19年度をステージ2、20~23年度をステージ3と位置づけ、ヘルスケア事業を多核的に展開する計画だ。特に医薬品事業では、ステージ2で耳鳴治療剤「KRP‐209」、免疫調整剤「KRP‐203」、さらに自社創製品の便秘・難治性掻痒治療剤「KRP‐110」の承認取得を目指す。最終年度の23年には、国際的な健康生活応援企業への進化を実現させたい考えだ。

関連リンク


‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術