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【ファイザー】「スニチニブ」を国内で承認申請

2006年12月27日 (水)

 ファイザーは、腎細胞癌と消化管間質腫瘍(GIST)の治療薬としてスニチニブ(海外名:スーテント、開発記号:SU”011248)を国内で承認申請した。スニチニブは、血管新生に関与するVEGF(血管内皮細胞増殖因子)受容体と、腫瘍増殖に関与するPDGF(血小板由来増殖因子)受容体など複数の受容体を標的にする分子標的治療薬。治験では腎細胞癌、GISTともに無増悪期間を大幅に延ばした。

 腎細胞癌、GISTとも難治性の癌として知られ、治療薬も限られており、その中で同剤は国際学会でも期待される薬剤の一つ。米国では2006年1月に承認され、現在、欧州を含む世界40カ国以上で承認を取得、販売され、日本では厚生労働省の未承認使用問題検討会議で早期承認が必要だとされていた。申請は25日に行われた。

 腎細胞癌に対する有効性や安全性は、既に500症例以上での臨床試験で検証されている。未治療の腎細胞癌患者を対象にしたインターフェロンαを対照薬としたPIIIでは、スニチニブ投与群の無増悪生存期間は47.3カ月と、対照群の約2倍となった。

 GISTでは、メシル酸イマチニブ(「グリベック」)が無効だったGISTに対し、スニチニブ群の無増悪生存期間は27.3カ月と、プラセボ群に比べ約4倍となった。

 これらデータも申請資料の一部として提出された。主な副作用では、疲労、下痢、皮膚変色、味覚異常、口内炎、消化不良、嘔吐、食欲不振などが挙げている。

 複数分子標的治療薬で腎細胞癌適応では、バイエル薬品が「ネクサバール」(一般名:ソラフェニブ)を06年7月に日本で承認申請している。同剤は米国では05年12月に承認を受けている。



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