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2006年その他の主なニュース

2006年12月26日 (火)

 “10大”の選に漏れたニュースの中にも、業界が対応をめぐって右往左往させられるなど、大きな波紋を生じたものが数多くある。ここでは、その中でも特に重要と思われるニュースを拾い上げて紹介する。


■薬価基準引下げ、頻回改定も論議

 薬価ベースで6・7%、医療費ベースで1・6%という薬価基準の改定が4月1日付で実施された。収載1万3311品目のうち、約4分の3に当たる1万0113品目が引き下げられる厳しい内容だった。

 算定には、2月15日の中央社会保険医療協議会で了承されたルールが適用された。改定は市場実勢価格の加重平均値に、調整幅を加えたものが基本だが、後発品のある先発品に対する特例や再算定に伴う改定も実施された。

 また、昨年12月の中医協で了解された薬価制度改革の骨子に、2年に1回の改定頻度を検討すると盛り込まれたため、7月以降の中医協薬価専門部会で「頻回改定」が議論された。薬業界などが強く反対し来年度の改定は見送られたが、頻回改定自体の決着は先延ばしとなった。

■返品への対応策、流改懇まとめる

 厚生労働省「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」は3月3日、医療用医薬品の返品に関する考え方を取りまとめた。

 返品が生じた要因を、▽商品に係る瑕疵や回収指示といった医薬品の品質▽拡販施策▽在庫調整など医療機関等における医薬品管理▽メーカーの包装変更――に類型化し、それぞれ要因に着目した改善策が必要とした。例えば医薬品の品質に起因する瑕疵などは返品を認めるべきとしたが、拡販施策に起因するものは、契約当事者間の協議に委ねるべきとした。

■臨床能力の高い薬剤師を養成へ

 薬学教育6年制のスタートを受け、新しい薬学教育の創造を支援する試みが始まった。文部科学省が今年度の「地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成プログラム」において、「臨床能力向上に向けた薬剤師の養成」をテーマに掲げ、薬学部の取り組みを促したもの。各大学からは全部で55件の申請がなされ、8月3日に選定結果が公表された。

 採択されたのは単独10件(国立大学3件、公立大学1件、私立大学6件)、共同1件の合わせて11件。附属薬局の活用、地域体験型学習の実践、チーム医療への参画、バイタルサインの利用など、臨床薬学教育の斬新な試みが選ばれている。

■共用試験に向けトライアル実施

共用試験で柱となるOSCEの試行
共用試験で柱となるOSCEの試行

 6年制は始まったが、まだ運用面で詰め切れていない問題も残されている。その代表格が共用試験の扱いだ。共用試験は4年時終了時点で、知識・技能・態度などが長期実務実習を行うにふさわしいかをみるもの。

 共用試験を実施する組織として、全国薬科大学長・薬学部長会議の下に「薬学共用試験センター」が設置された。共用試験は知識を問うCBTと、態度などを問うOSCEで構成されるが、それぞれ試験の内容や実施方法が適切かをみるため、各地でトライアルが行われた。

■日学薬法人化で揺れた薬剤師界

 日本学校薬剤師会(会長杉下順一郎氏)が法人化を目指した。日学薬執行部は、日本薬剤師会との関係がギクシャクしている中で、現在の組織を解散して社団法人化するという青写真を描き、11月5日に是非を問う臨時総会の開催に打って出た。しかし、議案は50対29の反対多数で否決され、執行部のシナリオは頓挫した。

 一連の過程では、日薬が日学薬の社団法人化に反対の意向を表明すると共に、日薬自身が学薬活動へ本腰を入れる方針を打ち出し、日学薬とは一線を画する姿勢を示した。このように都道府県薬剤師会も巻き込んで、薬剤師界が大きく揺れた。

■専門薬剤師制度、感染・癌で先行

 日本病院薬剤師会は1月14、15の両日、「感染制御専門薬剤師」の認定に向け、初の講習会と認定試験を行った。講習会には185人が受講、うち163人が認定試験に挑んだ。合格者は2月1日に発表され、35人の専門薬剤師が誕生した。

 一方、癌薬物療法では、「がん専門薬剤師」の認定試験が来年2月に行われる予定で、認定要件となる研修が実施された。ただ日病薬は、がん専門薬剤師のハードルが高いことから、専門薬剤師へステップアップできる道を残した「がん薬物療法研修認定薬剤師」も育成していく方針だ。

■感染症法を改正、病原体管理が柱

 感染症法等の一部改正が、今月1日の参議院本会議で可決・成立した。前国会から継続審議となっていたもの。研究機関などにおける病原体の管理強化などが図られる。

 改正法はバイオテロや事故による感染症の発生・蔓延の防止など、総合的な感染症予防の推進に向け、病原体等の管理体制を確立することが大きな柱。このため1類感染症に南米出血熱を追加するなど、感染症の類型も見直された。また結核予防法が廃止され、結核を感染症法の中に取り入れた。

■漢方エキス収載、4月に15局施行

 厚生労働省は4月1日、「第15改正日本薬局方」を施行した。保健医療上重要な医薬品の全面収載、国際調和の推進、最新分析法の積極的導入などを柱に改正が進められてきたもの。

 医薬品各条は新たに102品目が追加され1483品目となったが、今回は漢方エキス6処方が初めて収載されたことが特徴。また、各条は従来の第1部、第2部が廃止され、化学薬品等が前半部分に生薬等が後半部分にまとめられ、それぞれ原則50音順に記載された。製剤総則では、添加剤の使用目的・使用量を明確化したほか、新しい剤形として経皮吸収型製剤が設定された。

■9副作用疾患に対応マニュアル

 厚生労働省は11月21日、スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死症、間質性肺炎など九つの副作用疾患に関する「重篤副作用疾患別対応マニュアル」を作成、ホームページに掲載した。

 これは医薬品による副作用を“疾患”の視点で捉え、その対処方法などを確立することが狙い。関係学会などの協力を得て、2005年度からの4年間に120疾患について作成する計画であり、その第1弾として9疾患がまとまった。

■ドラッグ・ラグ解消策が課題に

 医薬品医療機器総合機構が6月1日に開いた審査・安全業務委員会で、宮島彰理事長は「ドラッグ・ラグ解消が最優先課題」との認識を示し、ここから国際共同治験への参画や承認審査の迅速化といった取り組みが、クローズアップされていった。

 厚生労働省も、10月1日付で医薬食品局審査管理課に承認審査等推進室を設置すると共に、「有効で安全な医薬品を迅速に提供するための検討会」を発足させて10月30日に初会合を開き、研究開発や承認審査の期間短縮に向けて本格的な検討を開始した。

■DgS業界でも再編の“波高し”

 ドラッグストア大手のセガミメディクス、セイジョーの両社が、11月20日に資本・業務提携を発表した。また同日には、北海道と東北を地盤とするツルハホールディングスが、首都圏の中堅チェーンくすりの福太郎と、資本・業務提携することも発表になった。

 業界内の競合激化に加え、医薬品販売制度の改正も控えて、異業種との競争を勝ち抜くための収益力強化が課題になっているだけに、ドラッグストア業界でもグループ化、再編成が加速しそうな気配だ。

■「処方せん薬」の違法販売が発覚

 処方せん医薬品のネオフィリン錠を、CFSコーポレーションのドラッグストアが、処方せんの交付を受けていない人に販売していたと、厚労省が6月15日に明らかにした。神奈川県でネオフィリンによると疑われる急性中毒が発生したために分かったもの。

 しかし、違法販売はネオフィリンだけ、あるいは同社だけにとどまらず、ドラッグストア業界ではマツモトキヨシ、ライフォート、スギ薬局など、さらにスーパーのイオン、ダイエー、西友などでも明るみに出た。事態を重視した厚労省は、日本チェーンドラッグストア協会に再発防止を指示するなど、改善に向けた指導を行った。




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