ドラッグストア大手のツルハホールディングスは6日、中堅コンビニエンスストアのポプラ(広島市、目黒真司社長)との業務提携を発表した。ドラッグ店とコンビニの機能を合わせ持つ店舗の共同開発、ツルハグループ店舗へのATMの設置や収納代行、ポプラグループ店舗での医薬品販売に関する支援、商品の相互供給などを目指す。今後は両社間で、新たな店舗フォーマットや店舗機能の共同研究に向けたプロジェクトを早急に立ち上げ、共同研究を開始する予定。
ツルハHDは、北海道・東北を地盤とした「ツルハドラッグ」をチェーン展開するほか、「くすりの福太郎」「ドラッグストアウェルネス」「サクラドラッグ」の各チェーンを、関東、中部、関西、中国エリアで展開中。2010年5月期の連結売上高は、2797億6300万円、店舗数は直営905店舗、FC13店舗の計918店舗。
ポプラは、コンビニエンスストア「ポプラ」のほか、「生活彩家」「くらしハウス」「スリーエイト」の店舗を、中国地方を基盤に関東以南の本州及び九州エリアでチェーン展開する。10年2月期のグループ店舗数は705店舗、連結売上高は572億2000万円(チェーン全店の売上高は949億5400万円)
業務提携では、ツルハグループ店舗への収納代行・ATM等の導入検討と支援、ポプラグループの一部店舗での医薬品販売に関する営業支援コンサルティングや従業員の研修支援など、両社店舗の機能やサービスの補完・強化に取り組む。ポプラからツルハグループ店舗への弁当類の供給をはじめ、既存商品の相互供給や商品の共同開発も検討する。
さらに、ツルハグループの持つドラッグストア運営に関するノウハウと、ポプラグループの持つコンビニエンスストアの運営ノウハウを結集し、消費環境の急速な変化に対応する新たな店舗フォーマットや、店舗機能の共同研究を行い、展開のための実験を行っていく。
このほか、ポプラの完全子会社であるキリン堂薬局(広島・島根で14店舗)に、商品供給も実施する。商品供給は、ツルハグループの中国地域における店舗運営会社のウェルネス湖北が行う。さらに、キリン堂薬局の店舗運営システムを、ツルハグループが提供するシステムに更新し、MD戦略全般をツルハグループが支援する体制に移行することで、同社の経営効率化を進める。