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【日薬「保険調剤動向」】09年度分業率60%台達成か‐処方せんは年間7億枚台へ

2010年07月07日 (水)

 日本薬剤師会は、2009年9月~10年1月の「保険調剤の動向」を公表した。このうち、12月の処方せん受取率は過去最高の62・8%に達し、09年度(09年3月~10年2月)予測として、処方せん受け取り率は60%の大台に、応需処方せん枚数は7億枚台に達する可能性が強くなった。分業率が50%を超えたのは03年度のことで、60%を超えるまでに6年かかった。一方、調剤点数は1月時点(11カ月)で約5兆1131億円で、1カ月分を残して08年度の5兆1730億円にほぼ並んだ。2月分のメディアスの調剤医療費データから推測すると、09年度は5兆5645億円に達する見込みだ。分業率の伸び悩みとは別に、調剤医療費は大きく金額を伸ばしており、調剤医療費に対する見方は、改めて厳しくなるものと見られる。

 09年9月~10年1月の「保険調剤の動向」によると、処方せん受取率は9月が60・6%(前年同月比2・8ポイント増)、10月61・1%(1・9ポイント増)、11月61・4%(1・6ポイント増)、12月62・8%(1・4ポイント増)、1月62・1%(1・1ポイント増)と、5カ月連続して前年度を上回り、現時点の平均は60・1%と、年平均で初めて60%台に達する見込みとなった。ただ、この数年来、いわゆる分業率は伸び悩み、平均すると毎年1・5ポイント増程度で推移してきた。

 03年度のに51・6%に達して以降、53・8%、54・1%、55・8%、57・2%、08年度には60%台目前の59・1%に迫った。2月分の統計を待つ必要はあるが、09年度はようやく60%台となり、次なるステップとしている70%台を目指すことになる。

 分業率が伸びてきた背景の一つとして、分業後進県での分業の進展がある。10月調剤分まで唯一、受取率が30%に満たなかった福井県で、10月調剤分以降は30・1%、30・5%、30・8%と、いずれも30%台を達成。同様に低かった和歌山県も30%台後半で推移し、30%台はこの2県のみとなった。

 一方、処方せん枚数は、9月が5623万6235枚(対前年度月比2・0%増)、10月6279万3990枚(2・3%増)、11月5841万5568枚(4・3%増)、12月6211万4344枚(1・0%減)、1月5513万6379枚(3・7%減)となった。また、1月調剤分までの累積枚数は6億4624万枚に達し、09年度には7億枚を超えるものと見込まれる。08年度は6億9435万枚で、7億枚には半歩及ばなかった。

 調剤点数(金額)については、9月が4539億円(8・9%増)、10月4926億円(7・8%増)、11月4595億円(10・9%増)、12月5086億円(5・3%増)、1月4514億円(3・8%増)だった。1月時点での累計は5億1131億円で、08年度1年間の調剤料に迫っている。

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