積水化学は6月30日、蛋白質上で行っているiPS細胞などの幹細胞の培養を、完全化学合成した足場の上で行えるようにする新技術を実用化したと発表した。蛋白質を用いた場合の足場のバラツキ、それによる培養細胞の不均質、不安定性を、化学合成品にすることで均質で安定的に培養できるようにし、課題となっているラボから産業化に向けた製造段階でのスケールアップを容易にする。将来的にはバイオCDMOでの応用も視野に入れる。まずは同日から、化学合成した足場材を塗布したプレートを大学や製薬企業の基礎・創薬研究者向けに販売を開始した。

左が足場材溶液、右が培養プレート
同社は、成長戦略領域の一つにライフサイエンスを掲げている。再生医療領域は今後の高い市場成長が見込まれていることから、同社の機能性素材技術を活用する形で参入を狙っていた。今回初めて再生医療分野への製品投入となった。
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