国内ジェネリック医薬品(GE薬)市場で、医師が期待する会社を尋ねたところ、「新薬大手」との回答が約4割と最も多かったことが、フライシュマン・ヒラード・ジャパン医療専門ユニットが実施した調査で明らかになった。多くの医師は、GE薬の安全性・信頼性に加え、安定供給・情報提供、販売後の対応を重視するなど、新薬で培ったノウハウに期待していることが浮かび上がった。
調査は、全国の医師1757人を対象に、6月9~22の14日間にわたってインターネット上で実施されたもの。
その結果、国内のGE薬市場で期待する会社を尋ねたところ、「新薬大手」との回答が40・5%と最も多いことが分かった。国内大手では、第一三共、エーザイ、ファイザー、サノフィ・アベンティス等が参入しているが、安全性・信頼性に加え、安定供給・情報提供・販売後の対応を重視する声が多かった。
具体的なコメントでは、「大手でないとトラブルの対応が信頼できない」「薬剤のノウハウの蓄積があるので安心感がある」と、新薬で培った実績を高く評価する声が多かった。
次いで、「国内後発品専業」との回答が21・5%となった。「技術力がある」「価格的に頑張ってくれる」「ジェネリックに特化しており、生き残りをかけて全力で対応すると考えられる」など、国内GE薬メーカーの技術力、低価格化に期待する声が多く挙がった。
さらに、「新薬中堅」との回答が11・3%と続いたが、「外資系後発品専業」との回答は1・0%、「異業種からの参入」への期待も4・0%にとどまった。外資系GE薬メーカーと異業種に対しては、大幅な価格下落と市場活性化を期待する声が挙がった。
ただ、「その他」も21・7%に上り、中でも「特に期待していない」とのコメントが目立った。多くの医師は、適応症、副作用、不安定な供給体制などの不安要素から、GE薬に対して低評価をしていることがうかがえた。
これら調査結果から、GE薬に先発品と同等の情報提供、副作用に対する迅速対応を求める一方で、一定水準の製品であればこだわらない医師、GE薬にあまり期待しないという医師という、二極化している現状が浮かび上がった。