アステラス製薬とUMNファーマは、細胞培養インフルエンザワクチン「UMN‐0501」「UMN‐0502」の開発・販売に関する基本合意書を締結した。9月にも正式なライセンス契約を交わす予定で、アステラスは、UMNファーマから両ワクチンの国内共同開発・独占的販売権を取得する。「UMN‐0501」が第III相試験準備中、「UMN‐0502」が第I/II相試験準備中の段階にあるが、今後アステラスが主体となって開発を進め、2015年3月までの上市を目指す。
今回の基本合意により、アステラスは、H5N1インフルエンザワクチン「UMN‐0501」と季節性インフルエンザワクチン「UMN‐0502」の開発費用を全て負担する。上市後は、UMNファーマが最終製品まで生産を行い、アステラスが販売する。
アステラスは、今年度からスタートした中期経営計画で、国内ワクチン事業の強化を掲げており、その一環として、UMNファーマとの基本合意を行った。現在、デンカ生研と化学及血清療法研究所の2社から、製品供給を受けて販売しており、10年3月期の売上高は国内トップの252億円。今回、UMNファーマとの提携を進めることで、国内のワクチン市場でトップシェアを維持したい考え。