小林製薬は、女性のデリケートゾーンのトラブルを改善する「フェミニーナ」ブランドから、膣カンジダ再発治療薬「フェミニーナ膣カンジダ錠」を、15日に新発売した。同社として初の第1類医薬品になる。
同剤は膣内に1日1回1錠を挿入し、6日間連続で使用する。製品パッケージには、再発した膣カンジダの症状を記載するなど、手に取りやすく分かりやすい内容になっている。また、店頭での購入時の恥ずかしさを軽減する仕組みも導入した。
同剤は田辺三菱製薬が開発した医療用抗真菌剤で、カンジダに起因する膣炎および外陰膣炎の治療薬「オキナゾール膣錠100mg」の有効成分オキシコナゾール硝酸塩を、1錠中に医療用と同量の100mg配合した。
膣カンジダは、真菌の一種であるカンジダ菌が膣の中で増殖し、おりもの・かゆみなどの不快な症状を起こす。カンジダ菌自体は、健康な女性でも皮膚や口中、消化管、膣に存在する常在菌だが、疲れやストレスなど日常生活での免疫力の低下、ホルモンの変化などによって、膣の中で増殖して発症する。膣カンジダは、女性の約20%が経験するとされ、経験者の再発率は70%と高い。
また、購入時には、製品(空箱)近くに設置する穴あけ式のセルフチェックシートによる自己チェックを行い、それを手渡すことで、薬剤師から受ける説明を短縮できる仕組みを構築。同様に自身の症状をチェックできる携帯サイトを開設しており、チェック項目画面を薬剤師に提示することで、スムーズな購入も可能にした。
「第1類薬として購入時に薬剤師の説明が義務化されているが、女性にとってデリケートな製品だけに、店頭での薬剤師による説明の効率化も提案している」(同社)という。これらチェックシートには薬剤師の印、携帯サイトではチェック完了画面のブックマークがあれば、さらに次回の購入がスムーズになるという。
一箱6錠入りで、メーカー希望小売価格2940円(税込み)。初年度販売目標は3億円。