厚生労働省「医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会」(座長:北村惣一郎国立循環器病センター総長)は13日、学会から要望のあった医療機器等(種類)のうち、優先度を検討した選定ワーキンググループの結果を審議した。その結果、胸部大動脈ステントグラフトなど6種類を特にニーズの高い「優先度1」、カプセル内視鏡など7種類を「優先度2」に選定し、優先して早期に導入する医療機器等に位置づけることにした。今後、厚生労働省はホームページ等で該当製品を公表し、国内早期導入に協力する意思のある企業を募集する。
優先度1としては、[1]胸部大動脈ステントグラフト(対象疾患:胸部大動脈瘤、4製品)[2]頸動脈ステント(内頸動脈狭窄症、2製品)[3]人工血管(小児における右室流出路再建、1製品)[4]植え込み型補助人工心臓(末期性重症心不全、4製品)[5]血管内塞栓物質(動脈瘤・静脈瘤・動静脈奇形・動脈出血・悪性腫瘍・脳動脈奇形・硬膜動静脈ろう・悪性腫瘍・術後出血等、5製品)[6]胸郭矯正器具(胸郭不全症候群)””の6種類。
優先度2には、[1]カプセル内視鏡(消化管出血・クローン病、2製品)[2]体外診断薬(統合失調症・うつ病・慢性心不全・乳癌等、1製品)[3]放射線治療装置(肺癌・乳癌・肝・膵癌・前立腺癌、1製品)[4]植え込み型ホルダー心電図(原因不明の失明、1製品)[5]骨セメント(骨粗鬆症椎対圧迫骨折、原発性及び転移性椎体骨腫瘍、外傷性堆体圧迫骨折等、1種類)[6]放射線治療補助剤(肺癌・乳癌・肝・膵癌・前立腺癌等、3種類)””の6種類。それに加え、選定ワーキンググループで優先度1及び2に位置づけられなかったリード抜去システム(不具合リードの抜去目的、1製品)を優先度2が適当とし、計13件を対象とすることになった。
選定された中には、承認申請されているものがあることから、厚生労働省では精査の上で、これを除いたものを近くホームページを通じて国内導入の意思のある企業を募集。さらに、評価ワーキンググループを開き、医療機器等の種類毎に個別製品の情報等から医療上の必要性についてレポートの作成など具体的な作業に入ることになる。