薬事・食品衛生審議会が新薬の承認手続き見直したことに伴い、薬価収載スケジュールも順次変わることになった。新薬は2011年4月から、薬事承認に合わせて早まる。さらに、報告品目・新キット製品は12年1月から、従来は3、9月だった年2回の定期収載の時期が、5、11月に変わる。後発品は12年4月から、5、11月の定期収載を、6、12月に変更する。厚生労働省の医政局と保険局は、具体的な取り扱いを都道府県などに通知した。
新薬の薬事承認をめぐっては、今年度から薬食審の薬事分科会で審議する品目を、適用・毒性・副作用などの観点で、慎重な対応が必要なものに限定し、それ以外の品目は、医薬品部会を通過後に正式承認して、分科会には事後報告する。従来に比べて承認時期が最大1カ月早まる。
一方、新薬の保険適用には、薬事承認から原則60日以内、最長90日以内に薬価基準に収載するルールがあるため、これまで薬価改定時以外は原則3、6、9、12月だった収載時期が2、5、8、11月になる見通しで、収載希望書の提出期限も前倒すことになる。
通知は、分科会審議品目や緊急収載が必要な抗HIV薬を除いて、希望書を▽承認後1週間を経過した日▽承認前の直近の医薬品部会終了後から3週間を経過した日――の、いずれか早い日までに提出するよう求めている。
新薬に合わせ、報告品目・新キット製品や後発品の手続きも変わるが、メーカーの開発計画への影響も考慮して、段階的に新たな運用に移る。
報告品目等については、今年7月までに承認されれば、現行通り9月に薬価収載する。来年以降は定期収載の時期が5、8月になるため、来年最初の収載は、3月の新薬承認日までに承認された品目を対象に、5月に行うことになる。
後発品については、今年度内は現行通り5、11月に収載し、来年度以降は、2月15日までに承認されたものを6月に、8月15日までに承認されたものを12月に収載する。
なお、収載希望書の具体的な提出方法は、これまで通り。