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3省連携、新事業を開始‐再生医療の実現化目指す

2011年4月18日 (月)

 政府が新成長戦略の一つに掲げる「ライフイノベーションによる健康大国戦略」に基づく事業が、今年度から動き出す。文部科学省、厚生労働省、経済産業省が連携して再生医療の早期実用化を連続的に支援する、「再生医療の実現化ハイウェイ」構想では、26日に関係者を集めたワークショップが、大阪市の大阪大学中之島センターで開かれる。また、厚生労働省は今年度予算に特別枠の目玉として盛り込んだ「健康長寿社会実現のためのライフ・イノベーションプロジェクト」に参加する施設の募集を開始した。

 再生医療ハイウェイ構想は、基礎から臨床へ迅速で切れ目のない移行を可能にする仕組みを構築することが目的で、3省が10~15年間にわたって幹細胞研究を支援する。

 文科省は、基盤研究や非臨床研究を推進し、体性幹細胞を1~3年、iPS/ES細部を5~7年で臨床研究に到達させることを目指す。厚労省は、医薬品医療機器総合機構に薬事戦略相談の窓口を整備するほか、効率的な臨床研究基盤を探索・実証する研究を進める。

 また、文科省と厚労省が協働して成果を評価し、結果によっては非臨床段階で支援を打ち切ることも想定している。経産省は、簡便で正確な細胞評価装置や培養装置といった周辺機器、生体内で自己組織の再生を促すデバイスの開発に取り組む。

創薬前面に支援‐厚労科研

 厚労省は、癌、難病、肝炎分野の厚生労働科学研究の公募を15日から開始した。

 癌分野では、総合科学技術会議のアクション・プランや内閣官房イノベーション推進室の方針に基づいて、研究体制の整備、新たな治療の実用化を目指す。研究期間は1~3年で、領域は[1]革新的早期診断・治療法の開発[2]日本発のワクチン療法による革新的癌治療の開発――の二つ。 早期診断・治療については、膵癌や肝癌などの難治性癌を対象としている。▽診断バイオマーカーの同定と早期段階で高感度に診断可能な画像診断技術の確立▽固形癌の幹細胞を標的とした治療法開発に向けた多施設共同研究――を進める。3~6課題程度を採択する予定で、実用化に向けたロードマップを明確にした研究を重点的に推進する。

 ワクチン療法については、▽膵癌や肺癌などの難治性癌に有効性の高いペプチドワクチン単剤療法▽肉腫や脳神経腫瘍など稀少癌に有効性の高いペプチドワクチン単剤療法▽術後再発予防や化学療法併用といった現在の標準的治療に有効性の高いペプチドワクチン併用療法――の臨床研究を実施する。いずれも、創薬につながる安全性や有効性を検証するもので、GCPに準じた臨床試験体制を敷き、薬事承認に必要な第I相、第II相前半に相当する医師主導型臨床試験を優先的に取り上げ、5~10課題を採択する。

 難病分野では、患者が5万人未満で原因不明だったり、効果的な治療方法が未確立で、生活に長期にわたって支障が生じる難治性疾患を対象に、疾患群ごとに集中的に遺伝子解析を行う拠点を中心に、希少難治性疾患の原因を究明する共同プロジェクトを実施する。研究期間は3年で、神経・遺伝性・循環器・内科・小児の5疾患群それぞれに拠点を選定し、拠点と連携する一般研究班として合計10カ所を採択する。

 肝炎分野では、肝炎基本法に沿ってウイルス性肝炎の総合対策の基盤となる行政的研究を進める。研究期間は1~3年で、進捗状況を肝炎対策推進協議会へ定期的に報告する。▽職域における慢性患者等に対する望ましい配慮のあり方▽慢性患者の情報収集のあり方▽患者の動向予測▽医療経済評価▽小児期の治療法の標準化▽慢性患者の身体的負担等に配慮した検査方法――の6項目に、各1課題を採択する予定だ。公募は5月23日まで。




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