武蔵野大学と医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、2日付で連携大学院協定を締結した。薬学系大学との連携は、昨年11月の岐阜薬科大学に次いで2番目。連携の具体的な内容は今後、両者で詰めるが、武蔵野大学薬科学研究科では、来年度からレギュラトリーサイエンスに対応したカリキュラムを設定する予定で、新カリキュラムの開設に伴い、PMDAの若手職員を准教授や講師として派遣するといった連携が想定される。
武蔵野大学がレギュラトリーサイエンスを教育の柱の一つに据えたのは、以前、PMDAの審査センター長を務めていた豊島聰氏が、客員教授に就任したことがきっかけになった。
PMDAの丸山浩上席審議役(レギュラトリーサイエンス担当)は、協定は結んだが、薬系大学で大学院博士課程が動き出すのは来年度からになるため、具体的な連携策については、「今後、詰めるべき話」と述べるにとどめた。
ただ、来年度から武蔵野大学でレギュラトリーサイエンスの教育を行うとなると、教育スタッフが必要になるため、その人材をPMDAから、准教授や講師として派遣するというような連携の仕組みは十分考えられる。
PMDAの連携大学院では、「相手のニーズに応えることが、こちらのメリットにもつながる」ような取り組みを積極的に行う意向で、大学への人材派遣がPMDA職員の多様なキャリアパスの一つになれば、双方にメリットがある。丸山氏も、「PMDAの職員が教員として大学で教えるスキームは想定できる」と話している。