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【厚労科研班】「薬剤師はほぼ充足」‐需要拡大には第1類薬増や在宅医療への取り組みが必須

2011年6月17日 (金)

 厚生労働科学研究「薬剤師需給動向の予測に関する研究」(研究代表者:望月正隆・薬学教育協議会代表理事)がまとめた研究報告書によると、薬剤師は薬学部の増加や国家試験の合格者数から見て、供給面で増加傾向にあり、「充足している状況」と分析。ただ、都市部に薬剤師が集中し、二次医療圏間に格差が生じているとしている。薬剤師需要の拡大に向けては、薬局でのOTC薬や在宅医療への関与や、病棟常駐が可能となるだけの配置数アップなどが重要になるとしている。

 研究班では、薬剤師の将来需給に影響を与える要因や、薬剤師職能の拡大につなげるための要因を明らかにするため、薬剤師の主な勤務先である病院、薬局、製薬企業を対象にインタビューを実施。その結果を踏まえ、今後の需給にかかる要因と傾向を予測した。

 薬剤師総数は、この20年で86・7%増加した。しかし、都市部に薬剤師が集中する傾向があり、都道府県の各二次医療圏間で1・3~11・9倍の格差があり、薬剤師の地域偏在が見られることが分かった。

 業種別に見ると、2008年時点で、薬局に従事する薬剤師が最も多く(13・5万人)、次いで病院・診療所(約5万人)、医薬品関係企業(約4・7万人)、大学(約9000人)、衛生行政・保健衛生関係(約6000人)と続き、いずれも増加していた。

 薬剤師の需給に関しては、地域薬局に行ったインタビューの結果から、人口や外来患者数、処方箋枚数などから考えると、ほぼ必要数を充足していると分析。今後、分業率が上がったとしても、長期処方が増えているため、将来の薬剤師需要に大きく影響するとは考えにくいと予測した。

 その上で、需要を増やすためには、OTC薬や在宅医療への関与が考えられるとした。OTC薬を介した需要増の前提には、薬剤師のみが販売できる第1類薬の大幅増を指摘。また、在宅医療については、個々の薬局の規模を拡大するなど、薬局自体の経営革新が必要と分析した。

 病院(急性期医療)については、病棟で十分な活動をするには不足と指摘。薬剤師が病棟での薬物治療マネジメントに関わるには、10床に1人の配置が望ましいとした。

 病棟活動を行うには、他職種と連携できるだけの知識や能力、経験が必要になるが、大学教育だけでは限界があるため、卒後の病棟教育のあり方を検討するよう求めている。

 これらの結果を踏まえ、6年制課程を卒業した薬剤師の活躍を期待するためにも、介護保険施設での薬剤管理、在宅医療に対応した薬局の経営革新がポイントとなると予測した。

 今回の調査では、急性期医療を主体とする病院、地域薬局、新薬開発に特化した製薬企業を対象にインタビューを行ったが、より詳細に分析するためには、亜急性期および慢性期医療を実施する医療機関、後発品やOTC薬を開発する製薬企業、ドラッグストア、医薬品卸なども対象に加える必要があるとしている。

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