システム会社のアイ・ユー・ケイは15日、製薬企業のファーマコビジランス業務を効率化するため、E2B(個別症例安全性報告様式)ファイルを読み込み、簡単かつ迅速に図式化するツール「ケースクリアー」の販売を開始した。同社は、製薬企業向け製品第一号となる「ケースクリアー」の発売を機に、ツール開発・提供を本格化させる。
これまで製薬企業の安全性部門では、抗癌剤など副作用が多い症例の場合、評価担当者が発生した有害事象の因果関係を判断するために、手書きで図を作成することがあり、また医師への症例説明のために、時間を費やして症例を図式化することもあった。
ただ、症例を評価・検討する場合、症例を図式化するツールはなかった。こうした中、「ケースクリアー」は、E2Bファイルを用いることで、副作用、薬剤投与、臨床検査値を、同一の時間軸上で図式化することを可能にした。
表計算ソフトの「マイクロソフトエクセル」さえあれば、数秒で図式化することができ、国際医薬用語集(MedDRA)、医療用医薬品やOTC医薬品の辞書を読み込めるため、コードも用語に変換して表示される。
価格は、ユーザ数が無制限の年間利用料が50万円、中堅企業向けの10ユーザ未満は年間20万円となっている。