ムンバイに現地法人設立
日清製粉グループ本社と子会社のオリエンタル酵母工業は、今秋にもインドのムンバイ市に現地法人を設立し、インドでバイオ事業の本格展開に乗り出す。年内に、インドで医薬品原体の製造用原料や診断薬原料の自販体制を構築し、その後、実験動物などの販売、医薬品や化粧品などの安全性試験の受託も手がけ、事業拡大を狙う。2015年には、インドのバイオ事業で売上高3億4000万円の達成を目指す。
オリエンタル酵母は、遺伝子組み換え技術や細胞培養などの独自技術を用いて、診断薬原料や医薬品原体を製造・販売するバイオ事業を展開してきた。特に、ジェネリック医薬品の世界的な製造拠点として拡大が進むインドでは、06年から医薬品原体・診断薬原料などのバイオ製品の輸出をスタートし、10年度には売上高1億円の実績がある。
こうした中、日清製粉グループ本社とオリエンタル酵母は、インドでバイオ事業の強化を図るため、今秋にもインドのムンバイ市に現地法人を設立し、自販体制を構築することを決めた。
現地法人の会社名は「OYCインディア」で、オリエンタル酵母が80%、日清製粉グループ本社が20%を出資して設立する。社長には、オリエンタル酵母バイオ事業本部バイオサイエンス部DG・BPユニット部長の白坂元昭氏が就き、年内には事業をスタートさせる予定。
当面は、日本で製造した医薬品原体の製造用原料、診断薬原料の販売をメインに事業を進めていく方針で、それに加えて、実験動物用飼料や実験動物の販売、医薬品・化粧品などの安全性試験の受託も順次手がける計画。15年にはインドのバイオ事業で売上高3億4000万円の達成を目指す。