米ブリストル・マイヤーズスクイブ(BMS)のランベルト・アンドレオッティCEOは26日、都内で開いた記者会見で、日本市場での事業戦略に言及。糖尿病領域など新たな疾患領域に参入し、今後4年間で四つ以上の新製品を国内市場に投入する方針を打ち出した。アンドレオッティ氏は、「2015年までに国内トップ20に入る」との目標を語った。
BMS日本法人はここ数年、グローバル製品の開発が遅れるなど、既存品に依存した事業構造が影響し、売上が減少傾向にあった。しかし、関節リウマチ治療薬「オレンシア」や抗癌剤「スプリセル」など、グローバル製品の上市によって、製品構成の若返りに成功。今年度は05年以来の高成長を見込んでいる。
さらに開発パイプラインには、大型化を期待するグローバル製品が控える。抗Xa剤「アピキサバン」は、心房細動による脳卒中発症予防の適応で、年内に日米欧で同時申請を目指す。SGLT2阻害剤「ダパグリフロジン」は13年前半に申請予定。肝細胞癌治療剤「ブリバニブ」は現在第III相試験を実施中で、13年後半の申請を見込む。一方、C型肝炎については、新規インターフェロン製剤「PEGインターフェロンλ」、経口製剤のNS5A複製複合体阻害剤とNS3プロテアーゼ阻害剤の併用療法の開発も進める。
アンドレオッティ氏は、「糖尿病領域など新たな疾患領域に参入する」と述べ、12年には150人のMRを新たに採用し、営業基盤を強化する考えを示した。
今後、4年間で四製品以上の国内上市を達成し、15年にトップ20入りを目指していく方針だ。