
旭化成ファーマの浅野敏雄社長は24日、都内で記者会見し、9月に国内承認を取得した骨粗鬆症治療薬「テリボン皮下注用」について、「100億円規模の売上高を達成できる」との見通しを明らかにした。その上で、「テリボンを投入し、重点分野に位置づけるロコモティブシンドロームの課題解決に挑戦していきたい」と語った。
テリボンは、旭化成ファーマが創製したヒト副甲状腺ホルモン製剤。骨形成促進作用を持ち、週1回の投与で高い骨折抑制効果を発揮するのが特徴で、今年9月に国内承認を取得した。
浅野氏は、テリボンが骨折患者や骨折リスクの高い患者に有効性を示し、臨床現場からの期待も高いことから、「100億円規模の売上は達成できる」と大型化に自信を示した。また、「剤形や進出地域など、様々な事業展開を検討している段階」とし、グローバル展開を視野に入れていることも明らかにした。
旭化成ファーマは、運動機能の低下により医療介護状態に陥る「ロコモティブシンドローム」の課題解決を事業ビジョンに掲げ、骨粗鬆症領域では、テリボン皮下注と国内販売中のエルシトニンに加え、後期開発段階にあるテリボンの経皮吸収型製剤、年1回投与の骨粗鬆症治療薬「アクラスタ」を投入する方針を打ち出す。
浅野氏は「まずテリボンを投入し、ロコモティブシンドロームの課題に挑戦していきたい」と述べた。