厚生労働省は26日、医療用麻薬のうち長期にわたって使用されているコデインリン酸塩(内用)、ジヒドロコデインリン酸塩(内用)フェンタニルクエン酸塩(注射)と、薬価収載から1年以上が経過したフェンタニルクエン酸塩の経皮吸収型製剤(外用)の4製剤について、2012年度から30日分処方を可能にする方針を、中央社会保険医療協議会に示した。在宅での緩和医療を推進することが目的。
医療用麻薬の処方日数は原則14日分までに制限されているが、汎用されているモルヒネ塩酸塩(内用、外用)、モルヒネ硫酸塩(内用)、オキシコドン塩酸塩(内用)、フェンタニルの貼付剤(外用)は、08年度改定から30日分までの処方が認められている。
医療用麻薬の消費量は世界的に増加傾向にあり、日本でも100万人1日当たりモルヒネ換算で80gを上回る水準まで伸びている。ただ、アメリカ、ドイツ、カナダは1000gを超え、フランス、オーストラリアは600g程度など、先進諸国の中で日本は医療用麻薬の使用が少ない。