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【CBC】中丹と合弁、中国で中間体を受託製造‐13年3月に工場稼働へ

2011年11月28日 (月)

左から張総経理、赤塚常務取締役

 総合商社のCBCは、医薬中間体・原薬の受託製造ビジネスの強化に乗り出す。12月に中国の化学企業「江蘇中丹集団股{イ+分}有限公司」と合弁で、医薬中間体の製造会社「希比希中丹(江蘇)医薬化工有限公司」を設立し、2013年3月に製造工場を稼働させる予定だ。製薬企業から日本・欧米向けの医薬中間体製造を受託し、初年度には売上高8000万元(約10億円)、稼働開始5年後には3億2000万元(約40億円)の達成を目指す。CBCの赤塚修一常務取締役は本紙に対し、「中丹と合弁会社を設立することにより、中間体・原薬の一貫製造体制を整備し、国際競争力を高めたい」と話している。

 希比希中丹は、資本金7000万元、出資比率はCBC65%、中丹35%となる見通し。中国江蘇省の泰興市にある経済開発区内に拠点を置き、泰興市の支援を受け、既に確保済みの土地約3300m2に工場を建設、13年3月に稼働開始を予定している。製造能力は中間体で1万トンとなる見込みで、日本・欧米向けに受託製造を行い、将来的に原薬製造も検討する方向だ。中丹の張家慶総経理は、「われわれは、医薬中間体の欧州向け輸出で豊富な実績があり、米FDAのGMP認証も取得している。研究開発拠点も中国国内に2カ所持っており、中間体の製造技術には自信がある」と強調。生産コストの低減だけでなく、品質の高さもアピールした。

 CBCは今後、合弁会社で中間体、06年に買収したイタリアのプロコス社で原薬の製造を手がけ、中間体・原薬の一貫製造管理体制の実現を目指す。中長期的には、バイオマテリアル部門での医薬事業売上高を、現在の200億円から500億円レベルにまで引き上げる構想を描く。赤塚氏は「バイオ医薬品や製剤分野への参入も視野に、グローバルで医薬事業を拡大していきたい」と語る。

 医薬分野の強化を目指すCBCは、商社機能にとどまらず、自社で製造拠点を持った形で、中間体・原薬事業の拡大を進めている。伊プロコスの買収で自社製造拠点を獲得したが、さらに今回、医薬・農薬などファインケミカル事業で実績のある中丹と合弁会社を設立し、中国でも中間体の製造拠点を確保した。

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