日本学校薬剤師会の田中俊昭会長は12日に開かれた臨時理事会で、急遽辞任した。会議では一部理事から、田中氏の地元である東京都学校薬剤師会が会員数を過少申告しており、会員資格という面で日学薬の代表等を出すのは不適切などの意見が出され、退任届けを総会議長宛に提出したもの。日学薬では今春開催予定の臨時総会で「日本薬剤師会との統合」を正式決定すべく準備を進めており、本紙に対し田中氏は「私の会員資格云々で、臨時総会が混乱するのを避けたかった」と、その直接的な退任理由を語った。
都学薬は昨年5月に一般社団法人に移行し、独自に事業を進めているが、移行の際に7支部が脱退、これら支部が改めて都薬へ受け入れを求めるなど分裂状態にあるという。それでも約1400人の会員数を維持していると見られていた。だが昨年夏、日学薬への会費納入に際して、10月末時点で都学薬は会員数を約610人として申告。ところが実際の都学薬の収支予算上は約1300人の会員を擁することになり、会費を過少申告している--と指摘されていた。