日医工の田村友一社長は13日、都内で開いた決算説明会で、韓国のエイプロジェン社が開発を進めるバイオ後続品「インフリキシマブ」(商品名:レミケード)について、1月から第I相試験を開始する予定を明らかにした。今後、共同開発を行うパートナー企業を選定し、インフリキシマブ後続品の第I相試験を単独で行うかどうか判断する。既に数社と交渉が大詰めを迎えている模様で、最終的にはパートナー企業と共同開発を進め、2015年の上市を目指す。
日医工は、国内でバイオ後続品の開発を加速させるため、10年にエイプロジェンと資本・業務提携し、発行済み株式の33・4%を第三者割当によって取得。さらに昨年、同社の株式を追加取得し、発行済み株式の52・7%まで出資比率を引き上げた。ただ、その後エイプロジェンが増資を行ったため、現在の出資比率は44・8%となっている。
今後、両社は、インフリキシマブなどバイオ後続品の治験薬を含めた製造について、実績が豊富な韓国政府出資のバイオ医薬品製造施設「KBCC」に委託し、開発コストの効率化と共に、開発の迅速化を図る方針だ。
田村氏は、「KBCCを活用し、より安くスピーディーにバイオ後続品を開発することで競争力を持ち、インフリキシマブ後続品についてはトップランナーになりたい」と述べ、一番手の上市を狙う考えを示した。