患者がIT技術を使い、自らの情報をコントロールすることを目的に活動を展開する「Health 2.0 Tokyo Chapter」の会合が25日、開かれ、岡崎光洋氏(北海道薬科大学)が電子お薬手帳の実証実験に関する最新の情報を紹介した。岡崎氏らは上田薬剤師会と共同で、スマートフォンアプリを用いた実験を進めているが、早ければ6月にもアプリの運用がスタートすることが報告された。また将来的には、医薬品医療機器総合機構(PMDA)と双方向に連動した、副作用情報収集にも活用できる、広範囲な健康管理システムを目指す考えも示された。
アプリの使用を開始したら、上田市内の薬局で来局患者を対象に活用し、窓口の説明方法や患者の使用感などを調査する。岡崎氏はお薬手帳の電子化について「お薬手帳は単にシールをもらって集めるためのものではない。しかしながら、お薬手帳の電子化といっても、単に薬に関する情報を集めるだけのアプリが散見される」とし、岡崎氏らのアプリが、薬情報も含めた広義の健康管理ノートの役割を目的としている点を特色に挙げた。