エステーは、家庭用放射線測定器の第3弾として、「エアカウンターEX」を、このほど自治体や学校、教育機関、除染事業者などを対象に発売した。新製品は、新たに“CsIシンチレーション式”を検出形式に採用して感度を大幅にアップさせ、高価格品と同等の測定時間を実現した。個人向けには、8月初旬に同社のインターネット通販で発売する予定。販売価格は税込みで1万9800円、月産数量は約1万個としている。
エステーではこれまでに、一般家庭でも安心して使える性能と価格を実現した家庭用放射線測定器「エアカウンター」を昨年10月に発売。その後継機種として、性能をアップして価格を下げた量産タイプの「エアカウンターS」を今年2月に発売しており、シリーズ累計で26万個を出荷している。いずれも大きな反響があり、多くの生活者に受け入れられてきた。
今回新発売した「エアカウンターEX」は、エアカウンターを手がけたホシデン(大阪府八尾市)との共同開発により圧倒的な高性能で、これまでにない低価格を実現した。検出方式として、これまでの“Si半導体”から、より高性能の“CsIシンチレーション式”を採用したことによって、Cs137の測定感度が格段と高まり、測定時間はエアカウンターSの最長2分に対し、4分の1の約30秒と大幅に短縮された。
また、精度も±15%と、これまでの±20%から高め、低線量時でもより精度の高い測定ができ、移動しながらでもホットスポットを高精度に特定できる。
今回の「エアカウンターEX」には、首都大学東京の放射線安全管理学の専門家である福士政広教授が監修した放射線等についての基礎知識を掲載した小冊子「正しく覚えよう!放射線の基礎知識」を付属している。