健康関連測定機器のタニタ(東京板橋区)は、食品や飲料などに含まれるグルコース(ブドウ糖)濃度を高精度かつ短時間で計測できるポータブルグルコース計「GF‐501」を新発売した。同社では食品・飲料メーカーや醸造業者、医薬品メーカー、研究機関などを中心に、年間1500台の販売を計画している。
近年の健康志向の高まりを背景に、これまで以上に食品や飲料のグルコース含有量の管理が必要になってきている。またグルコースは、醸造業では発酵状態を把握する重要な指標となっている。一方で、グルコースを計測するには大型の糖・アミノ酸分析機器やバイオセンサーが必要で、価格も100万円以上の高額なものが主流となっており、中小規模の工場や開発現場で手軽に計測するのが難しかった。
新たに投入した「GF‐501」は、本体が税込み4万9350円で、センサーカートリッジが1万2600円、エタノール対応センサーカートリッジが1万6800円であり、導入コストを6万円以下に、1回当たりのランニングコストを60~80円(試料を希釈する専用の調整液を使用する場合は100~120円)に抑えると共に、持ち運びができる小型のポータブルタイプとなっている。
センサー部は、計測時のノイズとなるアミノ酸やビタミンCなどの妨害物質の影響を最小限に抑える4層構造のバイオセンサーを採用し、0・001%単位の高精度計測を実現した。試料液をセンサーが検知して、わずか6秒で計測値を表示できるのも特徴。