薬剤師議員として環境庁長官も務めた元参議院議員で、日本薬剤師会顧問だった石井道子氏が7日、病気療養中のところ逝去した。79歳。
通夜が16日午後6時から、告別式は17日午前10時30分から、飯能市の広渡寺る各分科会の議論も報告された。今後、有識者会議と分科会の報告書をまとめた上で、年明け1月15日に開く次回会合で中間取りまと本堂(埼玉県飯能市八幡町16の5)で行われる。喪主は長女の中西克枝さん、葬儀委員長は沢辺瀞壱氏(飯能市長)が務める。
石井氏は、1956年に東京薬科大学を卒業。75年に埼玉県議会議員に当選、県議を2期8年務めた。83年には初の比例代表制が導入された参議院選挙に、日本薬剤師会の推薦を得て自民党公認として立候補したが、惜しくも落選。しかし翌84年、現職議員の死去により繰り上げ当選し、以来、3期17年間にわたって参議院議員を務めた。この間、96年には第2次橋本内閣の環境庁長官として初入閣、自民党埼玉県連会長も務めた。01年の参院選には出馬せず政界を引退、後進に道を譲った。
在任中には、薬剤師を医療の担い手に位置づけた92年の第2次医療法改正成立に尽力したのをはじめ、環境庁長官として環境アセスメント法の成立、いわゆる京都議定書を締結した地球温暖化防止京都会議を開催に導くなど、大きな功績を上げた。また、08年春に旭日大綬章を受章している。
〈児玉孝日本薬剤師会会長の追悼コメント〉
薬剤師を代表する参議院議員として安定して3期務めていただき、環境庁長官にも就任された。その間、大変お世話になり、亡くなられたことを非常に残念に思っている。特に医療法改正において、薬剤師を医療人として位置づけてもらったことが、その後の薬剤師にとって大きなことであり、感謝している。