厚生労働省のエイズ動向委員会は22日、07年第1四半期及び2006年のエイズ発生動向について公表した。06年は、HIV感染者・エイズ患者を合わせ1358件と過去最高で、04年以降3年連続で1000件を超えた。厚労省では、「増加しており予断を許さない状況」としている。
06年のエイズ発生動向は、日本国籍・外国国籍合わせてHIV感染者が952件、エイズ患者は406件といずれも過去最高となり、平均すると1日当たり3・7人となった。感染者・患者とも日本国籍男性の増加が目立っている。
このうち、HIV感染者は20030代が68%と多数を占める一方で、40代の大幅な増加がみられている。感染経路では同性間性的接触によるものが約63%と多数を占めている。エイズ患者は年代別で30050代が85%を占めた。
一方、07年第1四半期では、新規HIV感染者報告数は227件と過去4位、新規エイズ患者報告数は81件と過去14位となり、感染者は依然として高止まりしているのに対し、エイズ患者は減少傾向にある。その要因について、厚労省では検査件数の増加により早期発見の傾向が強まっているものと見ている。
また06年同様、新規HIV感染者では前年に比べ、40代が増加する一方で20代は減少傾向にあり、引き続き注視が必要としている。
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