高品質な動物性生薬を配合し、めまい・息切れ・気つけのほか、腹痛や胃腸炎などに優れた効果を発揮する漢方薬「六神丸」を製造販売する亀田利三郎薬舗(京都市)。伝統の家庭薬でお馴染みの同社は今春、当帰や川キュウなどの生薬を配合した浴用剤「玄武ゆ」「朱雀ゆ」を新発売した。大正元年に「小児六神丸」を発売して以来、100年ぶりの新製品となる同品は、スタイリッシュなパッケージも特徴で、注目を集めている。
冬の京都は、本当に足元から体が冷える“底冷え”を感じることも多い。そんな京都で「体の芯までポカポカになる秘密兵器があれば」との思いから開発されたのが「玄武ゆ」。血液循環を高める作用のある当帰、体を温める作用のある川キュウのほか、陳皮、朝鮮人参を配合しており、心と体をリラックスさせ、癒しの時間を提供する。
一方、夏の京都は高温多湿も特徴で、外は蒸し暑く、冷房の効いた室内に長時間いれば体の芯まで冷えてしまう。こうした温度差に、体もストレスを感じてしまうが、1日の終わりにスーッとするお湯につかることで、至高のリラクゼーションを提供するのが「朱雀ゆ」。当帰、川キュウ、朝鮮人参に、清涼感のある薄荷(ハッカ)、経絡を温める作用のあるヨモギを配合した。「玄武ゆ」「朱雀ゆ」とも、税込み630円。
なお、玄武は中国の神様で、北方を守護し脚の長い亀に蛇が巻きついた形で描かれる。玄は黒を意味し、五行説で北方の色とされ、冬のことを「玄冬」ともいう。朱雀は中国の伝説上の神獣(神鳥)で、南方を守護し、翼を広げた鳳凰状の鳥形で描かれる。五行説では南方の色とされ、夏のことを「朱夏」ともいう。漢方浴用剤の両品とも、これらを象徴したデザインが施されている。