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麻薬の不動在庫問題

2013年09月27日 (金)

◆日本緩和医療薬学会の調査で、保険薬局の医療用麻薬の不動在庫金額が年間約2700万円、廃棄金額が3年間で約724万円に上る実態が判明した。全国の麻薬小売業者の免許を取得している薬局で試算すると、不動在庫額は年約75億円、廃棄額は3年で約20億円と推計された
◆無菌施設で麻薬を調製している薬局は少なくない。調査でも多くの薬局が麻薬など注射薬調製に1時間以内の時間を使い、400万円以上の設備投資をしていた。薬局では負担を抱えつつ麻薬の調製に取り組んでいることがうかがえたが、かねてより麻薬の不動在庫の問題は指摘されてきた
◆それにしても在庫、廃棄額の大きさには驚く。在宅の現場では、数万円単位の麻薬が残っていたとの報告もある。金額の大きさはもちろん、多くの麻薬が患者の自宅に放置されている危険性にも目を向けなければならない
◆今後、薬剤師が在宅に進出すれば、間違いなく緩和医療に携わるケースは増える。今回の調査結果を適切に麻薬を管理し、医療費削減にも貢献できる機会と捉えたい。



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