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【2013年回顧と展望】セルフM推進し生活者を支援‐OTC薬協顧問

2013年12月26日 (木)
生活者のセルフメディケーションへの取り組みを支援するインセンティブ確保への取り組み

 13年の税制改正大綱には、一般薬購入額の所得控除制度創設は盛り込まれるに至らなかったが、政権与党の交代を契機に、一般薬連および日本製薬団体連合会との連名での申し出により、取り組みを今年度から開始した。14年度税制改正大綱は、現在最終の整理が進められているところであり、新設のものが取り込まれることはないとされているが、昨年までと比べ、格別の手応えを感じるに至っている。

 とりわけ、6月に閣議決定された「日本再興戦略」においても、セルフメディケーションを進める個人へのインセンティブ付与が指摘され、社会保障制度改革国民会議の取りまとめた改革のプログラム法案でも同趣旨の記述が盛り込まれたことは、これまでの取り組みの正しさを再確認させるものであった。

順風ばかりではない

 しかしながら、06年改正薬事法の成果が発揮される前に、一般薬のネット販売規制の撤廃を求める小売業者の提訴に対し、東京高裁ならびに最高裁がネット販売を制限する省令は、改正薬事法に明文の根拠を持っていないとして、業者勝訴の判断を示したことから、あたかもネットでの医薬品販売が全面解放されたかのような混乱をもたらした。

 また、血中脂質異常のボーダーラインにある者に対するスイッチOTC薬の登録に関し、様々な懸念が提示されるなどとして、健康食品としても流通しているような成分に対し、医療用医薬品の新薬ででもあるかのような厳重な販売規制が課されることとなったほか、他のOTC薬新製品の登場が著しく遅れるといった不可思議な状況が生まれた。

 このような異常事態に対し、OTC薬協では正常化を求める意見を表明し、会員企業と共に是正に向けた取り組みを進めるよう働きかけを積極的に行ってきた。

生活者によるセルフケアの適切な実現を支援する

 しかしながら、税制改正への取り組みにおいて、様々な方々と対話を進めることにより、セルフメディケーションの適正な実施に向け、当協会が生活者啓発をはじめとした取り組みを進めてきたことの正しさが再確認され、海外においても高齢化社会の到来による社会保障制度の破たん回避に向け、セルフケア・セルフメディケーションの推進が、解決策として取り組まれていることが見出された。

 新年においても、セルフメディケーション、セルフケアの振興を通じた生活者の支援に一層取り組む覚悟をさらに固めていくこととなろう。


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