医療機関から保健所などにウイルスや病原菌などを運ぶのに必要な国連規格認定を受けた容器が、積水化成品工業から発売された。検体の入った容器から外箱まで三重構造となっており、高さ9mのところから落としても内容物が漏れないようになっているほか、内部容器が破損しても外部には漏れないようになっている。
昨年12月に感染症予防法が改正されたことに伴い、高病原性トリインフルエンザウイルスなど、国によって定められた49種類の感染性のある危険な物質の輸送には、国連による規格認定を受けた容器を用いなければならなくなった。輸入品はあるものの、認定を受けた国内製品は積水化成品製が初めて。
「セキュリティパック」の名称で1日から、保健所や医療機関、地方衛生局、検査機関を対象に販売を始めた。価格は常温対応品が2セットで1万円、冷凍対応品は1セット1万5000円。
同社は今後、血液や尿など危険物質以外の輸送容器、放射性物質の輸送容器なども取り扱うとしている。