台湾の半官半民の研究組織「工業技術研究院」(ITRI)は、ICT産業からバイオ・医療分野に進出する。ここ数年、台湾政府が積極的な投資を行い、再生医療やバイオ医薬の創薬、化粧品の研究開発で実績を示しつつあり、世界と戦える基盤づくりが順調に進む。台湾外の企業・研究機関とも連携する中で、協業先として意識するのが“日本企業”だ。ITRI日本事務所を窓口に、日本向けプロモーションを実施し、既に化粧品の研究開発では、サティス製薬との提携を開始。半導体分野で提携関係にあったメーカーが医療機器市場に参入する際、ITRIに相談をもちかけるケースも増えているという。また、研究開発支援だけでなく、密接な関係にある中国市場への進出の足がかりとして、ITRIが大きな役割を担う。
ITRIは、ICT産業技術を武器に、今年で41年目を迎えた。これまでの特許取得件数は2万件を超え、ベンチャー企業244社の起業支援を行い、そのうち研究成果をスピンオフして設立したのが89社に上る。
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