元日本薬剤師会会長で日本薬剤師会顧問の中西敏夫氏が15日、病気療養中のところ逝去した。享年78。名古屋市朝日が丘の藤が丘愛昇殿で16日に通夜、17日に告別式が執り行われた。喪主は長男の利明氏。
中西氏は2002年に第23代日薬会長に就任、07年まで3期6年を務めた。この間、2度にわたる診療報酬マイナス改定を経験したが、院外処方箋は7億枚近くに達し、医薬分業率も50%の壁を超えた。05年には学校教育法および薬剤師法の一部改正により「薬学教育6年制」が成立、任期中の06年度から新たな薬学教育制度がスタートした。一方、04年度からの社会保障審議会医療部会における議論を経て、06年の医療法改正により「調剤をする薬局」が「医療提供施設」に追加されるなど、薬局が医療の仲間入りを果たすなど薬局・薬剤師の新たな展開に寄与した。なお、92年に愛知県知事表彰、93年に厚生労働大臣表彰、08年には旭日中綬章を受章している。