ノーベルファーマ=リンパ脈管筋腫症(LAM)治療薬「ラパリムス錠1mg」(一般名:シロリムス)を新発売した。2012年にファイザーから導入したmTOR阻害剤で、世界初のLAM治療剤として投入する。
LAMは、遺伝子異常を起こした平滑筋様細胞(LAM細胞)が肺やリンパ節などで増殖し、肺で組織破壊を引き起こすことで嚢胞が形成される進行性の肺の希少疾患。妊娠可能な女性に好発し、患者数は全国で多くとも600人弱と推定されている。
シロリムスは、細胞の分裂や増殖、生存などを調節する哺乳類ラパマイシン標的蛋白質(mTOR)の作用を阻害する免疫抑制剤。海外では89カ国で承認され、「腎移植患者における臓器拒絶反応の予防」の適応で使用されている。日本では長らく未承認薬剤だったが、2012年から日本人LAM患者を対象とした医師主導治験を実施し、海外試験データと併せて承認申請を行い、今年7月に承認を取得した。